【2013年7月】生命と向き合う私たちが大切にしたい心

昨年(2012年)5月まで土を触ったことすらなかった私が、宮古の自然に向き合い、試験的に栽培してみた野菜が元気に育ち、ほんの僅かですが出荷できるまでになりました。
  今回は、生命と向き合う私たちが学びを得ていった経緯と、大切にしたい心をご紹介します。

農薬・化学肥料不使用で栽培する先輩農家に学ぶ

  結局は、現場・現物・現実の 3現主義、すなわち自然から学ぶのが一番だと思います。とはいっても、播種タイミングからしてわからないところからのスタートです。既に農薬・化学肥料不使用での栽培を実践されている農家の先輩の方々から学ばせていただく のが最短・最善と考え、ご縁のあった内地の4農家様で研修を受けました。さまざまな学びがありましたが、野菜への向き合い方を見て・感じて学んだことが最大の収穫だったと思います

胸に刻まれた野菜と向き合う基本姿勢

 内地と宮古では気候が圧倒的に違うので、研修で学んだ栽培技術をそのまま持ち帰って当てはめることはできません。それは、当初から分かっていたことです。ただ、どういう視点で野菜や野菜が育つ環境を観て、どのような状況判断・将来予測をしながら栽培管理されているのか、質問攻めにしながら(笑)学んでいったことは今も胸に刻んでいて、野菜と向き合う基本姿勢を形作ってくれています。

大切なのは野菜をひとつの生命(体)として捉えること

 勿論、一般教書も見ました。実際には、沖縄県の農業振興センターが作成しているものを見ました。ポイントにしていることは、野菜を単なる栽培(商品)作物としてではなく、特徴を持った一つの生命(体)として捉え、その特徴を知ろうとすることです。原産地はどこなのか、どんな生育環境を好むのかを知って、それを再現したいと思っています。

奇跡のリンゴの木村秋則さんから学んだ「自然栽培とは」

 昨年参加した無肥料自然栽培の勉強会で奇跡のリンゴの木村秋則さんが仰っていた言葉がまさにしっくり来ました。一言一句を記憶している訳ではないですが、『自然栽培というと、農薬・化学肥料を使わないで栽培することだと思っている人が多いようですが、私はそうは考えていません。自然栽培とは、野菜が自然の環境の中で育つのと同じように、人が環境を整えてあげる栽培方法だと思っています。』ということを仰っていました。(人が自分都合で野菜を播種・栽培・収穫するのは、もうその時点で不自然な行為という理解の下、)人工的に自然を再現しようと努力をする、(適切な喩えかどうか解りませんが)京都の庭園技術に似たイメージを持っています。

私は大切な生命をお預かりしているだけ

 宮古の土壌・気候を知って、作型・作付け方法・栽培管理を工夫・努力を積んでこられた、地元の先輩農家さんに学んでいます。先輩方や書籍から正しい知識をつけることと、目に見えないレベルを感じ・察する現場力を身につけることの両輪で、子どもの様子を見るのと同様、野菜の様子がわかり適切な環境を整えられる力をつけていきたいと思っています。私は大切な生命をお預かりしているだけ。ただ、播種した責任は果たせるように、嫁入りまで大切に育て、確実にお客様に届けていきたいと思っています。また、自家採種(種取り)をして生命を引継ぎ、来年(或いは次の作付け)には子どもたちの世話をし、再来年には孫の面倒をみたいと思っています。親から子へ、子から孫へ、連綿とサラブレッドの(?)血統を守り、宮古の土地・環境に合った野菜に固定していきたいと思っています。

大切にしたい心と実践

○安全・安心 → 農薬不使用の栽培で安全・安心な野菜をお届けします!
○美味しい → 野菜本来の味を引き出す自然を再現した栽培で育てた美味しい野菜をお届けします!
○健康 → 安全・安心の美味しい野菜はすべての人の健康に寄与します!
○循環型農業 → 農薬・化学肥料不使用の栽培で土・水を殺さず・汚さず、極力持ち込まない・持ち出さない、地球環境負荷の小さい栽培を目指します!
○収量・収益 → 事業の継続・発展を考えたビジネスモデルを作っていきます!

 『野菜や果樹・サトウキビが、彼らが持つ生命力の強さで自ら育ってくれているのであって、私が育てているのではない』と思っています。ただ、畑に種を播いたのは私。大切な生命をお預かりしている責任は、ちゃんと嫁入りまで、見届けたいと思っています。