【2013年11月】宮古島から届けたい! 自宅で完熟させる島バナナ

 スーパーに並んだ状態のバナナしか知らなかった私は、宮古島に赴任してオフィスの裏庭にたわわに実をつけたバナナの木を見た瞬間に一気にテンションが上がりました。その後、(1)バナナが白くかれんな花を咲かせ、だんだんに房(実)をつけていくプロセス、(2)バナナに適した生育環境(豊富な水・栄養・日当たりを好み、風には滅法弱いことなど)、(3)宮古島に存在するバナナの品種と味の特徴などについて学び、興味・関心が深まり愛着をもつようになっていきました。昔からなぜかバナナ好きで、人からたくさん頂いた時など、1日で20本以上食べたこともあります(笑)。同時に、「宮古島プロジェクトから島のバナナをお届けしていきたい ! 」と思い続けてきました。

(1)木の真中てっぺんにできた「花苞(かほう)」。色・形はラグビーボールに近く赤茶。

(2)「花苞」はラグビーボール大ぐらいに大きく膨らんだら、1番外側の「皮」がめくれ、中から20コ程度の白色のつぼみが上下2段に並んで顔を出します。

(3) 中に鮮やかな黄色い雄しべと白色の雌しべをもった白いかれんな花が咲き、うちの場合は自然にハチが集まってきて受粉してくれます。

(4) 花の根本側に結実し、日に日に実を太らせていきます。(花を風などから守る役目を果たしていたように見える)赤茶色の外皮はその途中でポロリと外れ、先端の花も枯れて自然に落ちていきます。

(5)そうしている間に「花苞」は皮をまた1枚めくって中から同様に整列した花をのぞかせます。

(6)その後のプロセスは(2)~(4)の繰り返しで、180度互い違いに向かい合うように段々にバナナの房をつけていきます。生育の良いものでは10段以上も房をつけます。

 花芽をつけ終わった後、バナナはどんどん実を太らせていきます。中でこじんまりと身を寄せ合って四角く収まっていたバナナは、初めのうちは胴回りに角(かど)をもっているのですが、パンパンにふくれ太っていく過程で角がとれて以降が収穫タイミングです。(やはり完熟を迎える近くまで木にならしておいた方が美味しいらしく)自分たちが食べる分は最初の数本が黄色く色づき始める頃に収穫するようにしています。
 緑色の実をたわわにつけたバナナの房を室内に吊して追熟していく様子を毎日眺めます。一旦完熟が始まると始めは1日数本ずつ、後半はピッチが上がって1日5本程度が黄色く完熟を迎えていきます。上から順々に熟していくバナナを最下段まで頂くと、なんだかバナナの一生を見届けたような気持ちになります。

 島バナナはスーパーで一般に見かけるものと比べて小ぶりで可愛らしく(長さは1/2以下)、さわやかな酸味をあわせもつことが特徴です。稀少性と美味しさから地元宮古島でも貴重品といわれる島バナナですが(※売価は一般の宮古島から届けたい!自宅で完熟させる島バナナ宮古執筆プレマ宮古島プロジェクトリーダー(兼 農業生産法人(株)オルタナティブファーム宮古 代表取締役)松本 克也バナナの3~5倍程度)、私がお届けしたいと思う理由は何より、「自宅で完熟させるバナナを楽しんで頂きたい」ということです。「房の中でどれが最初にいろづくか ? 」家族であてっこしてみたり、ワクワク・ドキドキを持ち込み家族の話題に仲間入りし、自然な形でバナナが追熟する様子を見守り、自然の恵みを愛でて頂ければ……と願っています。
 「私たちは動植物から生命を頂いて、私たちの生命をつないでいる」ことを実感する立場になった者として、この様な形で生命のバトンをつなげることを、バナナの話をお伝えできることをとても嬉しく思います。
 実は今、台風23号の影響で停電の中、原稿〆切に合せるべくろうそくの灯りの下で(初めて)手書き執筆しています。最大瞬間風速は50m/sを超す大型台風です。私は安全な家の中で一夜を過ごしましたが、バナナたちは暴風にさらされて耐え忍んでくれたか、さて外に出られる状態になったら見に行きます。