【2018年7月】自然美がまとうもの

海と一体化

先日、日本を代表する3人のフリーダイバーの対談を聞く機会に恵まれました。
空気タンクを背負わない一息の素潜りで、3分間以上かけて100メートルの深海まで潜って帰ってきてしまう、ビックリの世界です。
人間の能力の臨界で自然と対峙し、孤独のなかで自分と向き合う神秘的な世界観に触れました。
みなさん共通して、自然に対して謙虚で、人に優しい自然体でいらっしゃる様子がとても印象的でした。

ダイバーたちの人柄に「なんだかしっくりくる」と感じる根拠を当たってみると、作物に真摯に向き合う先輩農家に共通することに気づきました。
『作物が育つのは作物自体の力で、私たちは環境を整え・作物が育つお手伝いをし・その恩恵に預かっている』。
そんな気持ちで作物と向き合い、干ばつ・台風などの自然の厳しさとも対峙するなかで、自然に対する畏敬を感じ、人は強く優しくなれるように感じます。
ダイバーたちにとって『競技の相手は他の選手ではなく自分自身』ということも、自分の作物に対して真摯に向き合う先輩農家と同じように感じました。

原点回帰

「自然の造形物の美しさには敵わないな」と言葉を失うことはよくあります。
人が設計する車や飛行機・船にも惚れ惚れする様なデザイン美がありますが、総じて美しいデザインは設計上も理に適っていて機能性に優れています。
直接的に栽培技術と関わることではないですが、サトウキビやバナナを栽培するうえで、美しい畑の維持を心掛けようと思っています(現実は伴っていませんが……)。
もちろん、作物に関する知識や適正な栽培技術の習得は必要ですが、自然を愛で作物を大切に育てたいと思う気持ちが、結果として畑や作物、そこから作る製品に伝播すると思うのです。