『誕生物語』
廃棄される運命のマンゴーをなんとかして有効活用したい!
マンゴー栽培は、年間通して何らかの作業があって休む暇がない、と言われます。特に収穫前の忙しい時期、摘果されたマンゴーの有効活用にまで手は回りません。一部にピクルスに漬けたりして食べられる方もありますが、まだまだ一般家庭の食卓に浸透するレベルではありません。一般には摘果されたマンゴーが廃棄されている現状を知り、私たちは有効活用の方法を模索し始めました。循環型農業や3R(Reduce:減らす、Reuse:繰り返し使う、Recycle:再資源化)を標榜する私たちならではの着眼だったと言えるでしょう。
摘果だからこその酵素の力
葉っぱの酵素ジュースを作る時、先端5㎝の若芽の部分だけを採取しますが、それは生命力が強く酵素の力も強いからです。同様の理由で摘果された若々しいマンゴーだからこそ、強い酵素の力が期待できるのでは?との予想はずばり的中。加工開始直後から、ポコポコと調子良く発酵が始まりました。今まで、パパイヤ、サトウキビ、ウコン、シロバナセンダン草など、さまざまな素材で試作・商品開発を続けてきていますが、摘果マンゴーの発酵スピードはトップクラス。酵素の力が強いと言われるパパイヤをも凌駕しているのではないかと感じました。期待を遙かに凌ぐ美味しさ!!
早熟の状態で摘果されているので、糖度は低く酸味を感じる程で、囓ってもゴリっと硬く決して美味しいモノではありません。しかし、糖が浸透圧によってマンゴーの液体成分を抽出し、次いでマンゴーの発酵・分解が進むのに連動して、マンゴーならではの芳醇な香りと甘みが徐々に乗ってきます。まるで発酵によって追熟しているような印象を受けました。早熟マンゴーだからこその「酸味」と、果糖・ブドウ糖に分解された自然の「甘み」のバランスが絶妙な美味しさを奏でるポイントを探し求めました。仕上がった美味しさは小躍りしたくなる程です。一口飲んだ瞬間に、『これは間違いなく喜んでいただける』と感じ、製品化することを決めました。
隠された素材の魅力を引き出す製法
1.マンゴーの摘果:所謂「なり」を良くする(糖度を高く大きく育てる)ために、また、成らせ過ぎると翌年の収穫低下を招くために、まだまだ若く生命力溢れる未完熟のマンゴーが摘果されます。
2.マンゴーの洗浄・スライス:水洗して半分に割り中の種を除いた後、約1㎜の厚さにスライスします。
3.上白糖と調合/発酵:浸透圧の違いにより、調合直後から砂糖が溶け出し、マンゴーの液体成分が抽出されます。同時にプクプクと出てくる泡が発酵の開始を示唆します。微生物活性が保たれる温度に管理し、定期的に撹拌し、均質に発酵を維持・促進します。白色のマンゴーが、発酵・分解のプロセスで段々透明に透けてきて、ついには外皮一枚残して実の部分がなくなっていきます。
4.pH・糖度の数値も確認しながら、香り・味を見極め、しっかりと発酵が進んだ段階で、火入れして発酵を止め、瓶詰めします。
若々しいマンゴーの酵素の力
体イキイキ。吸収されやすい。 有機酸などの栄養がたっぷり!
酵母などの微生物は、発酵作用により糖質やタンパク質などを分解し、例えば糖質はクエン酸などの有機酸、タンパク質はグルタミン酸などのアミノ酸になります。また、食物に含まれる糖質やタンパク質などの栄養源は、体に吸収されるには、消化酵素の働きにより低分子化される必要があります。babyマンゴーエッセンスには、発酵作用によって体に吸収されやすい状態に分解された有機酸などの有用な栄養成分がたっぷり含まれます。
原液のまま、或いは水やサイダー・ 豆乳で割っても美味しく召し上がっ ていただけます。お好みのアイデア でお召し上がりください。