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有機栽培

タイトル:生きた土で育てる

  • 人の腸内でも、善玉菌と悪玉菌の良い拮抗関係が保たれているのが健康な状態とされるように、 多様な土壌微生物が良いバランスを保って息づく「生きた土」で育てることを目指しています。
  • だから、土壌消毒剤・殺虫剤・除草剤などの一切の農薬や化学肥料を使いません。
  • 有機JAS認証有機JAS認証を取得しています。(JS000828FA-0145-26)
  • ☆目指す土作り

    肥料過多(メタボ君)でも枯渇した土(ガリガリ君)でもなく適度な栄養分を持つ土(化学性)、 水持ち・水はけの土壌物理が良い団粒構造の土(物理性)を目指します。 その為に、緑肥を活用して土を耕し、多様な土壌微生物が息づく生きた土を作る。

タイトル:作物が自然に育つ環境を整える

  • 『自分が(人が)育てているとは思わない。作物が自身の力で育っているのです。健全に育つ環境づくりをするのが私の(人の)仕事です。』大切にしている自然栽培の先輩からの教えです。
  • ゲノム解読や遺伝子操作、クローン作製が出来るようになっても、ゲノム作成はできない。自然の恩恵と偉大さに畏怖と感謝の気持ちをもって対峙します。

タイトル:安心・安全で美味しい食の提供

  • なるべく自然な環境を再現し、自然に育った作物は、安心・安全で、美味しい

タイトル:循環型農業の実践

  • 畑への持込み、畑からの持出しをしない、持続可能な循環型農業を目指します。
    サトウキビの搾り滓(バカス)や葉殻は、畑に返します。緑肥は枯らしてから畑に漉き込んだり、堆肥化します。

栽培の様子:サトウキビ栽培

タイトル:有機サトウキビ栽培

約4000平米の畑で、農薬・化学肥料を使わずにサトウキビを栽培しています。 良い土作りを始め、適切な潅水・除草・培土管理を施し、基本に忠実に、日々の成長を見守っています。

タイトル:サトウキビ

台風にも・干ばつにも強いサトウキビは、宮古島の気候に適した作物です。

初めは「サトウキビってお砂糖の原料だよね」ぐらいの知識レベルからのスタートだったのに、 サトウキビの栽培から黒糖加工を学び・実践していく中で、収穫したてのやさしい甘さと 旨みだけを丁寧に紡ぎ出した黒糖の美味しさに感動し、その魅力にはまり込んでいきました。

原料に近い製品だからこそ、黒糖の品質確保には繊細なケアが必要なことも良く分かり、 品質確保の要点も勉強を続けてきました。

味・香り・色・硬さなど黒糖の品質が大きく異なるのには理由があります。野菜や果物と同じ生鮮作物としてのサトウキビの本来の美味しさをお伝えすることを弊社のミッションと捉えています。

台風にさらされるサトウキビ
台風の暴風雨にさらされるサトウキビ
さとうきび畑
倒れても太陽に向かい立ち上がる
サトウキビ収穫の様子
糖度が最も高まる冬に収穫を迎える

タイトル:勇気を持って有機サトウキビ

「農薬なしではサトウキビは育たない」というのが通説で、慣行栽培では苗の植付時に土壌消毒剤を使い、栽培途中で適宜、殺虫剤や除草剤、化学肥料を使います。 オルタナティブファーム宮古の栽培では、一切の農薬・化学肥料を使いません

人の腸内でも、善玉菌と悪玉菌の良い拮抗関係が保たれているのが健康な状態とされるように、多様な土壌微生物が良いバランスを保って息づく「生きた土」で育てることを目指しています。

土自体に必要な栄養分は備わっているという考え方に基づいて、化学肥料は使いません。生命体としてのサトウキビ自身の力を頼りにした栽培方法と言えるでしょう。

市場では0.1%以下の稀少価値です。

タイトル:循環型農業

自社のサトウキビの搾り滓(バカス)や葉殻を畑に返していることもオルタナティブファーム宮古ならではの栽培上の特徴です。

サトウキビの加工の第一工程はサトウキビジュースの搾汁です。この時に発生する搾り滓(バカス)を畑に返すと、水持ち・水はけの良いふかふかの土が出来ます。

バカス(サトウキビのしぼりかす)
バカス

タイトル:栽培の履歴

苗の植付から収穫まで、サトウキビの栽培暦とそれぞれの段階での作業の内容・要点をご紹介します。

一般的なキャベンディッシュ種

❶苗作り

梢頭部の皮を剥いて2節毎にカットし、1日水に浸けます。薄緑色で大きく膨らんだ新芽を選びます。

島バナナ

❷植付〜発芽

畑に溝を切り、苗を置き、土を被せる。灌水し1〜2週間で発芽します。

アイスクリームバナナ

❸栽培管理

培土(成長段階に合わせて土寄せする)、 潅水(ホース・スプリンクラー散水)、除草(風通しを良くする)

アイスクリームバナナ

❹収穫

トラッシュ(葉・根・土)や損傷部分の持込みなく、糖度の高い良品のみを 鮮度の高い状態で収穫できるのは、 手間はかかっても「手刈り収穫」だけ。今は9割以上が機械収穫です。

サトウキビの栽培歴

サトウキビの栽培歴

タイトル:折れないキビ

毎年5~10個もの台風が上陸し、時には風速 50m/s以上もの暴風雨にさらされる宮古島。

作物にとって厳しい環境の中でも、しなやかで強靭な性質を持つサトウキビは簡単に折れることはありません。

茎がL字型に曲がっている理由は、暴風によって横倒しにされた後に、自力で太陽に向かって何度も起き上がってきた証なのです。

栽培の様子:バナナ栽培

タイトル:有機バナナ栽培

約3000平米の畑で、農薬・化学肥料を使わずに宮古島の在来種(通称、島バナナ)と外来品種のバナナ(通称、アイスクリームバナナ)の2種類のバナナを栽培しています。 台風銀座の宮古島でバナナを露地栽培するのは、常にリスクを伴います。暴風に曝された半日にして100株以上のバナナが倒されたことも、何度も経験しています。その分、美味しいバナナが収穫できる喜びは増します。

バナナ園の様子
バナナ園の様子
台風で倒れたバナナの木々
台風後のバナナ畑の様子。このような被害を防ぐためあらかじめ葉を落とし対策を施します

タイトル:バナナへの愛着

スーパーに並ぶ一般のバナナ(キャベンディッシュ)と比べて、味が濃く・甘酸っぱい酸味を持つことが島バナナとアイスクリームバナナに共通した特徴です。

サイズは小ぶりで、長さは一般のバナナの半分以下程度で、島バナナは細身、アイスクリームバナナは太めでずんぐりむっくり。

島バナナとアイスクリームバナナでは、硬さが全く違います。島バナナは、一般のバナナより硬めでねっとりとした食感があります。

一方のアイスクリームバナナは一般のバナナに比べて圧倒的に柔らかく、フワフワ・トロトロとしたまさにアイスクリームのような食感が特徴です。

一般的なキャベンディッシュ種
一般的なキャベンディッシュ種
島バナナ
島バナナは硬めでねっとりとした酸味のある味
アイスクリームバナナ
フワトロ食感のアイスクリームバナナ

タイトル:栽培の履歴

株分けから収穫まで、バナナの栽培履歴をご紹介します。

一般的なキャベンディッシュ種

❶苗の株分け

親株の脇から出てくる子株を株分けして増やします。

島バナナ

❷幹の成長

幹の中心から、若葉が筒状に丸まった状態で出てきて、頂上で葉を広げます。

アイスクリームバナナ

❸出蕾(しゅつらい)

35枚の葉が出揃うと、 幹は直径30cm、高さ5m程度に成長します。 次に蕾(花包)が出てきて、重さで垂れ下がります。 中には無数の花が詰まっています。

アイスクリームバナナ

❹結実

赤色の外皮がめくれて開花し、花の根元に結実します。次々と外皮がめくれて開花し(無限花序)、順々に房を作っていきます。

アイスクリームバナナ

❺収穫

実が太って角が取れたら緑色の状態で収穫。常温で1週間程度追熟させると、黄色く色づき爽やかな酸味が美味しい島バナナの食べ時。

タイトル:落ちないバナナ

バナナは強風に弱い植物です。その大きな葉がうちわのようにバッサバッサと風に大きく煽られて、幹が折れてしまいます。

毎年台風が近づくと、1本の棒の様に葉っぱを切り落とし、嵐に耐えられるように対策を施します。

落ちないバナナを実現するためには、人の手による見守りが欠かせません。

古を顧みる

琉球では17世紀にはサトウキビの栽培が始まっていましたが、ユンボなどの大型重機、トラクターなどの農業機械、スプリンクラー散水の潅水設備など、現在はマストアイテムの便利な道具は何一つない時代に、人と家畜の力と木製の農機具で、どうやって厳しい自然環境に対峙し、豊かな自然の恩恵を受けてきたのか・・ 今と比べると圧倒的に労働生産性は低く、干ばつや台風などの自然災害に対しても脆弱で、生産性は桁違いに低かったと思います。

途方もない話で、まったく想像が及びませんが、先人が努力・苦労を重ねてサトウキビの生命の種を繋げてきました

これらが基礎となって、技術の進化を伴って今の宮古島のサトウキビ栽培を形作ってきたと思うと、畏怖と感謝の気持ちが溢れます。

未来に向けて、現在のあるべき姿を考える一つの軸になっています。

古の様子を写真で振り返りながら、現代の技術と見比べます。

畑作り

馬・牛に使った漉き
馬・牛に使った漉き (「郷土のくらしと文化 上巻」より)
トラクターを使った耕運&漉き
現代ではトラクターを使った耕運&漉きが行われています

耕作の道具

馬に引いて使われたマーガ(鍬)、イーザイ(漉き)
馬に引かせて使った木製のマーガ(鍬)…左、イーザイ(漉き)…右 (「郷土のくらしと文化 上巻」より)
トラクターに取り付けるロータリー、漉き
現代では、トラクターにロータリー(左)、漉き(右)を装着して耕します

サトウキビの収穫・搬送

昔の手刈り収穫の様子
手刈り収穫 (「郷土のくらしと文化 上巻」より)
馬・牛に使った漉き
畑の外に出し、馬・牛の台車で運搬 (「大琉球写真帖」より)
トラクターを使った耕運&漉き
現代のハーベスター&トラック:機械収穫と工場へのトラック搬送を並行

サトウキビの圧搾

馬を使った昔のサトウキビ搾汁の様子
馬・牛が廻す歯車式ローラーの間を通して圧搾 *水車を使った圧搾もありました (「郷土のくらしと文化 下巻」より)
馬を使った昔のサトウキビ搾汁の様子
ローラーの材質は時代の変遷と共に木・石・鉄製に進化 (「郷土のくらしと文化 上巻」より)
現代の製糖工場の圧搾機
[現代]製糖工場の圧搾機:大容量モーターの動力で連続して圧搾

黒糖の焚き上げ

馬を使った昔のサトウキビ搾汁の様子
薪を燃料に1日がかりで焚き上げ (「郷土のくらしと文化 下巻」より)
現代の製糖工場の圧搾機
[現代]多重効用缶:連結した蒸気加熱で減圧による沸点降下を利用した熱効率の高い濃縮システム