プレマ宮古島プロジェクトの拠点、オルタナティブファーム宮古よりお届けする連載の第一回。今回は、宮古島で製品開発を進めている第一弾の自社製品『しょうが黒糖エッセンス』について、先行情報をお届けします。
「しょうが」と「黒糖」を選んだ理由
「宮古島からお送りして喜んでいただける製品はなんだろう?」と考えて真っ先に頭に浮かんだのが、黒糖の関連製品でした。次いで、農薬・化学肥料不使用の生姜が手に入るということで、黒糖と合わせてシロップに仕上げるアイデアが生まれました。こうして、生姜と純黒糖のみを原料に、一切の副原料・添加物を含まない「オール宮古島産の厳選素材の魅力を最大限引き出したシロップ」の製品コンセプトが出来上がりました。
宮古島産の厳選素材
黒糖はサトウキビのしぼり汁をそのまま煮詰めて作ります。豊富なミネラルがもたらす滋味に溢れる深みのある味わいが最大の特徴です。煮詰める際の火加減や空気の入れ方で風味や舌触りが変わりますが、昔ながらの釜炊き技術を受け継いだ職人技に裏付けられた品質です。
農薬・化学肥料を使わずに育てられた生姜は、ミネラル豊富で、「キレある辛さ」が際立ちます。「キリリと鋭さが光る辛み」に加えて「スカッと爽やかな香り」を残しました。
製造工程公開!!
(1)スライスした生姜を粉末黒糖と混ぜ合わせて所定時間保持します。みるみる間に黒糖が溶けていき、生姜の液体分が吸い取られていく様を見ると、浸透圧によってショウガオール、ジンゲロールに代表される生姜のエキス分が抽出されている様子が感じられます。
(2)加水して強火で煮立てていきます。この過程で生姜から出てくる灰汁を丁寧に取り除くことで、雑味をなくしすっきり爽やかな香り成分だけを残すことができます。
(3)中火で煮詰めていってシロップに仕上げます。加水・加熱の過程で、味を均質に調えます。最終的に、加水した重量分以上の水を加熱によって蒸発させるため、黒糖が抽出した生姜成分のみをエッセンスとして残したシロップに仕上がっています。ここからエッセンスと銘々しました。
ココがおすすめ
開発の過程において、生姜/黒糖の重量比率をキーポイントと考え、互いの魅力を引き立てる最適の比率を探りました。安定した味に仕上げるための煮詰め程度も慎重に検討しました。添加物を使っていないため、とろみは少なくさらりとした仕上がりになっています。
煮詰めの段階では工場内が良い香りでいっぱいになりました。現在、来年の正式販売に向けて準備を進めています。今回まだ試作段階ですが、とても良いものが出来上がったので、一部お裾分けという形で販売させていただくことにしました。
お湯に溶かして生姜湯として、炭酸水で割ってジンジャーエールとして、あるいはアイスクリームやヨーグルト、パンケーキにかけて召し上がるなど、楽しみ方のバリエーションは豊富です。一口目に、パンチの効いた生姜の香りが、そして深い味わいを楽しめます。
宮古島の太陽の恵みを受けて、厳しい台風期も乗り越えて逞しく育ったサトウキビと生姜が、互いの魅力を引き出し、引き立て、絶妙のハーモニーを奏でます。来年度の本生産では更にグレードアップして、農薬・化学肥料不使用のサトウキビを昔ながらの釜炊き製法で仕上げた黒糖を使う計画です。自らキビの植え付けも始めています。気の早い話ですが、こちらも楽しみにしていただけるとありがたいです。
2011年10月に宮古島プロジェクトの前倒しスタートを意志して以降、紆余曲折ありながら、皆様のご厚意に支えていただきながら、確実にプロジェクトを進めてきています。引き続き、皆様からのご支援・ご指導をよろしくお願いいたします。